味噌汁との相性が抜群の「合わせ味噌」。味のバランスもよく料理や味噌汁に使いやすいまさに万能な味噌です。
この記事では、「合わせ味噌」の基本から、おすすめの合わせ味噌、家庭での作り方、合わせ味噌がないときに代用できるコツまで詳しく解説します。
合わせ味噌とは?味のバランスがよい万能味噌
合わせ味噌とは、異なる種類の味噌を混ぜて作られる味噌のこと。一般的には、米味噌・麦味噌・豆味噌など違う種類の味噌を組み合わせて、それぞれの特徴を活かしながら、まろやかでコクのある味わいに仕上げます。
合わせ味噌として販売されているものもあれば、自宅で味噌を混ぜ合わせて簡単につくることもできます。
米味噌の甘みと麦味噌の香ばしさ、豆味噌のコクを合わせれば、どんな料理にもなじむバランスのよい味噌になります。和食全般に使いやすく、特に味噌汁にはぴったりの種類です。
合わせ味噌に使う味噌の特徴
合わせ味噌をよりおいしく食べるために、味噌の種類を確認しましょう。
米味噌:甘みとまろやかさで、味のベースに最適
米麹からつくられる米味噌は、日本で最も生産量が多くポピュラーな味噌です。甘みとコクのバランスがよく、合わせ味噌のベースに使われることが多い種類です。
米味噌の特徴は?種類、味、香り、味噌の選び方まで
麦味噌:すっきりとした滋味深い甘さ
麦麹を使用した麦味噌は、九州や四国地方を中心に親しまれています。香り高く軽やかなので、米味噌との相性もよく合わせ味噌にも使いやすい味噌です。
麦味噌とは?麦味噌の特徴、産地別の違い、おいしい麦味噌レシピまで解説!
豆味噌:濃厚で力強いコクが特徴
豆麹を使う豆味噌は、東海地方でよく使われます。赤褐色で熟成期間が長く、風味が強いため、他の味噌とのブレンドで味に深みを加える役割を果たします。
豆味噌の特徴は?他の味噌との違い、健康効果、おいしい味噌の選び方まで
地域によって異なる合わせ味噌
合わせ味噌のブレンドの割合は全国共通ではなく、地域ごとに好まれる味の傾向があります。
・関東地方:赤味噌×白味噌のミックスで、甘みと深みを意識したバランス
・関西地方:白味噌中心に、赤味噌を少量合わせて奥行きを出す
・東海地方:豆味噌がベース。米味噌を加えて食べやすさをプラス
・九州地方:麦味噌メイン。米味噌とのブレンドでまろやかに
地域性の違いを認識することで、贈り物やふるさとの味としても活用できます。
美味しい合わせ味噌の作り方
合わせ味噌は、2種類以上の味噌があれば自宅でも簡単に作ることが可能です。特にルールはないので、自分の好きな割合で混ぜるだけ。混ぜる前に、それぞれの味噌の塩分や味の濃さを確認し、好みに応じて量を調整しましょう。
できるだけ違う味噌を合わせる
色が薄い味噌と色が濃い味噌など、できるだけ特徴が異なる味噌を混ぜることで、それぞれの美味しさが引き立ちあいます。味噌の産地がわかる場合は、九州の味噌と東北の味噌など、場所が離れた味噌を合わせるのもおすすめです。
合わせたあとは時間をおく
保存容器に味噌を混ぜ合わせたら、1日ほど寝かせると風味がなじんでさらに美味しくなります。
おすすめの合わせ方
・米味噌:麦味噌=1:1 …甘みと香りのバランスが◎
・米味噌:豆味噌=3:1 …まろやかさとコクのバランス
・米味噌:麦味噌:豆味噌=1:1:1 …コクと旨味が合わさり奥深い味
1種類の味噌でも“合わせ味噌”に近づけるコツ
もし数種類の味噌が手元になくても、1種類の味噌を工夫して使うことで「合わせ味噌」のようにコクと旨味をプラスすることもできます。
・味噌に少量の醤油を足して混ぜる
・粉末出汁やすりごまを加える
味噌の世界に正解はありません。食卓や体調に合わせて変化を楽しめるのが、味噌の魅力です。
【2025】絶品!おすすめの合わせ味噌3選
みそソムリエがおすすめする最高に美味しい合わせ味噌を紹介します。
信州白樺印みそ:黄金比率の合わせ味噌
長野県新田醸造さんがつくる2種類の麦味噌と1種類の米味噌を絶妙な比率で混ぜ合わせた味噌。国産原料を今では全国の1%以下の製法になってしまった木桶仕込みで一年間、天然熟成させています。創業以来100年以上愛されてきた老舗の味は、味噌汁にしても料理にしても相性抜群。
信州白樺印みそ オリジナル:黄金比率の合わせ味噌
長野県新田醸造さんの木桶仕込みの味噌。「信州白樺印みそ」との違いは、ブレンドの数とより穏やかでスッキリした味わい。どちらが好みかによりますが、あっさりすっきり系が好みの場合は「オリジナル」をおすすめ。
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九州の甘い麦味噌をベースにした米味噌との合わせ味噌。華やかな甘みのある香り、麦の甘さが際立つ合わせ味噌は、芋類や根菜などの具材とも相性バッチリ。スーパーで手に入る合わせ味噌の中でも、コクと旨味のバランスがよくおすすめできます。
自宅でつくる合わせ味噌の保存方法
自宅で合わせ味噌を作った場合は、容器にいれて冷蔵保存が基本です。合わせ味噌を作ったあとに保存する容器は、タッパーなどでも問題ありません。
味噌をいれる容器について詳しくは以下の記事をごらんください・
【失敗しない】味噌作りにおすすめの容器5選|素材別の特徴とカビ対策も解説
合わせ味噌で毎日の味噌汁をもっと楽しく
味噌は単なる調味料ではなく、地域の文化や家庭の味を映す存在です。合わせ味噌を使えば、ひとつの味噌では出せない深みや調和を楽しむことができます。
「味噌をブレンドするだけ」と思われがちですが、配合によって料理の印象が大きく変わります。ぜひ、自宅好みの合わせ味噌を取り入れて、いつもの味噌汁や料理をワンランクアップさせてみましょう。