味噌は原料で3種類に分かれる|米味噌・麦味噌・豆味噌
味噌はまず、麹をどの穀物から作るかによって3つに大別されます。
| 分類 | 主原料 | 全国生産量の目安 | 主な産地 |
| 米味噌 | 米麹+大豆+塩 | 約80% | 全国(信州・仙台・江戸甘味噌など) |
| 麦味噌 | 麦麹+大豆+塩 | 約5% | 九州地方・瀬戸内地方 |
| 豆味噌 | 大豆+塩のみ(麹は大豆に直接付ける) | 米・麦味噌より流通量は少ない | 東海地方(愛知・岐阜・三重) |
※生産量の目安は自社記事「麦味噌とは?麦味噌の特徴、産地別の違い」内の記述に基づく参考値です。一次出典: 全国味噌工業協同組合連合会「種類別出荷数量」。
米味噌|最も流通量が多い種類
米麹を使うぶん甘みと旨味のバランスがよく、味噌汁から料理まで幅広く使える、いちばん親しみやすい味噌です。関西の白味噌のような甘口から、仙台味噌のような辛口の赤味噌まで、色と塩分の幅が広いのも特徴です。
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麦味噌|すっきり甘い、九州・瀬戸内の味噌
大麦や裸麦を使い、米麹を使わないぶん、麦の甘みと香ばしさが際立ちます。塩分は米味噌より低めのものが多く、味噌汁から炒め物まで幅広く使いやすい味です。
なお、大豆をまったく使わない、麦と塩だけで作る麦味噌もあり、2022年には「味噌と名乗れるか」が議論になった経緯もあります(詳細は下記記事をご覧ください)。
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豆味噌|大豆と塩だけ、長期熟成でコクが強い
米麹・麦麹を使わず、大豆に直接麹菌を付けて作る味噌です。1年以上の長期熟成を経るため、赤褐色から黒褐色まで色が濃く、コクと酸味の強い力強い味わいになります。八丁味噌は豆味噌の中の特定の銘柄(愛知県岡崎市の2社のみが名乗れるブランド)で、「豆味噌=八丁味噌」ではありません。
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甘い味噌・辛い味噌|色と塩分による分類
もう一つよく使われるのが、甘い(甘口)か辛い(辛口)か、色は白か赤かという分類です。これは主に米味噌の分類として使われる軸で、全国味噌工業協同組合連合会が示す目安は次のとおりです。
| 分類 | 色 | 塩分濃度 | 熟成期間 | 代表例 |
| 甘味噌 | 白 | 5〜7% | 5〜20日 | 西京味噌(関西でよく食べられる白味噌) |
| 甘味噌 | 赤 | 5〜7% | 5〜20日 | 江戸甘味噌 |
| 甘口味噌 | 淡色 | 7〜12% | 5〜20日 | — |
| 辛口味噌 | 淡色 | 11〜13% | 2〜6ヶ月 | 信州味噌 |
| 辛口味噌 | 赤 | 11〜13% | 3〜12ヶ月 | 仙台味噌 |
※上記の表はあくまで目安です。この味噌はこの分類、と明確に線引きされるものではありません。麦味噌・豆味噌は色や塩分の傾向が別軸で決まるため、この表には含めていません(麦味噌は黄土色で塩分低め、豆味噌は赤褐色〜黒褐色で長期熟成、それぞれ上記の記事で解説しています)。
2種類以上を組み合わせる「合わせ味噌」
合わせ味噌は、米味噌・麦味噌・豆味噌など異なる種類の味噌を混ぜて作る味噌です。それぞれの甘み・香ばしさ・コクを組み合わせて、まろやかでバランスのよい味わいに仕上げます。市販品として売られているものもあれば、自宅で複数の味噌を混ぜて簡単に作ることもできます。
| 地域 | 配合の傾向 |
| 関東地方 | 赤味噌×白味噌のミックスで、甘みと深みを意識したバランス |
| 関西地方 | 白味噌中心に、赤味噌を少量合わせて奥行きを出す |
| 東海地方 | 豆味噌がベース。米味噌を加えて食べやすさをプラス |
| 九州地方 | 麦味噌がメイン。米味噌とのブレンドでまろやかに |
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地域で育った「郷土味噌」
味噌は気候や風土に合わせて、地域ごとに独自の発展を遂げてきました。原料の分類(米・麦・豆)に、地域という切り口を重ねると、味噌の世界がさらに立体的に見えてきます。
| 地域 | 代表的な味噌 | 特徴 |
| 北海道・東北 | 仙台味噌・津軽味噌・秋田味噌・会津味噌 | 寒冷地ゆえ塩分高め・長期熟成の米味噌 |
| 関東 | 江戸甘味噌 | 白味噌に近い甘口の赤系米味噌 |
| 中部 | 信州味噌(自社取り扱い: 信州白樺印みそ) | 発酵期間が短くクセが少ない淡色辛口 |
| 東海 | 豆味噌(八丁味噌など) | 大豆と塩のみ・3年以上の長期熟成 |
| 関西 | 白味噌(西京味噌・府中味噌) | 米麹が多く塩分少なめ・なめらかな甘口 |
| 中国・四国 | 瀬戸内麦味噌(自社取り扱い: 麦と塩だけでつくる麦味噌) | 麦麹を使った甘みの強い麦味噌 |
| 九州 | 麦味噌・米味噌 | どちらも甘口・発酵期間が短い |
| 奄美・沖縄 | ソテツ味噌 | ソテツの実を使う地域固有の味噌 |
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味噌の種類 早見比較表
ここまでの内容を1枚にまとめると、次のとおりです。迷ったときはこの表に立ち返ってください。
| 分類 | 主原料 | 色の傾向 | 熟成期間の目安 | 代表的な産地 | 向いている料理 |
| 米味噌 | 米麹・大豆・塩 | 白〜赤(甘口は白寄り、辛口は赤寄り) | 5日〜1年 | 全国(信州・仙台・江戸など) | 味噌汁全般・幅広い料理 |
| 麦味噌 | 麦麹・大豆・塩 | 黄土色・淡い色 | 3〜6ヶ月(長期のものも) | 九州・瀬戸内 | 具だくさんの味噌汁・炒め物 |
| 豆味噌 | 大豆・塩のみ | 赤褐色〜黒褐色 | 1年以上 | 東海(愛知・岐阜・三重) | 味噌煮込みうどん・味噌カツ・赤だし |
| 合わせ味噌 | 2種類以上をブレンド | ブレンド元による | ブレンド元による | 全国(地域で配合傾向あり) | 味噌汁全般・和食全般 |
※上記は各記事の本文に基づく目安です。同じ分類名でも蔵元・商品によって幅があります。
実際に味噌を手にして比べてみよう
分類が頭に入ったところで、実際にスーパーや通販で手に入る味噌で違いを確かめてみたい方向けに、実店舗で買える味噌を比較した記事を紹介します。
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「読むより先に、いろんな種類を一度に食べ比べてみたい」という方には、米味噌の食べ比べに特化した3種セットもあります。
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よくある質問(FAQ)
まとめ:味噌の種類は「原料×色・塩分×地域」で整理する
味噌の種類は、米・麦・豆という原料の違い、白・赤や甘口・辛口という色と塩分の違い、そして地域ごとの郷土味噌という3つのレイヤーが重なって成り立っています。この記事の比較表を入り口に、気になった種類の専門記事を読んでみてください。自分の好みに合う一本を今すぐ知りたい方は、選び方大全もあわせてご覧ください。




